話題・ニュース

伊藤詩織さんの裁判勝訴に海外の反応は?メディアやツイッターで検証

 

ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBS記者の山口敬之さんから性行為を強要されたと訴え、慰謝料1100万円の損害賠償を求めた裁判。東京地裁は伊藤さんの主張を認め、山口さんに慰謝料など330万円の支払を命じる判決を出しました。

事件から4年、伊藤さんが訴えてきたことが初めて「裁判」という場で認められたことで、大きな話題になっています。

現在、伊藤さんは日本でのいわれないバッシングなどから祖国で暮らすことが難しくなり英国に移って活動。自分の経験も交え、女性の人権問題などを中心にジャーナリスト活動を続けています。

伊藤詩織さんに起きたことは、すでに海外でも話題になっていたところですが、今回の裁判の結果はどう報道されたのか、各国のメディアやツイッターなどで見ていきたいと思います。

伊藤詩織さんの裁判勝訴に海外の反応は?各国のメディアで確認。

人権問題に敏感なフランスメディアの反応は?

女性の人権や意識に敏感なフランス。すでにこれまでの伊藤さんの事件について関心をもっている人も多く、今回の判決にも早くから速報が流れていました。

雑誌系ニュースメディア L’OBS

主要メディア「L’OBS」は、「日本における#Metooのリーダー的存在、伊藤詩織さんが民事裁判に勝訴」との見出しで報道。

「加害者は日本の民間TV局の記者で、特に安倍晋三首相の自伝的書籍の作家でもある。伊藤詩織さんがこの民間TV記者によって数年前に性被害を受けたと主張した裁判で、東京地裁は水曜、その損害賠償を認めた。」

そして記事は、事件の経緯、山口氏が反訴していることなどを詳細に伝えたうえで、

「伊藤詩織さんの努力にもかかわらず、日本における#Metoo運動は大きな盛り上がりを見せず、性的被害に関する法律も約1世紀にわたってほとんど修正もされていない」

と日本のこうした問題への背景も伝えています。

モード誌 マリ・クレールも詳報


フランスでは、モード誌として日本でも知られる「マリ・クレール」誌でも話題になっています。フランスの女性誌はファッションや暮らしの話題だけでなく、人権など女性の問題すべてに関わる情報を提供していて、#MeTooに関しても積極的に発信しています。

伊藤詩織さんが活動拠点とする英国の反応は?

ザ・ガーディアン紙

現在、伊藤さんが居住する英国。主要メディアの「The Guardian ザ・ガーディアン紙」です。

「日本におけるMetoo運動のシンボルである伊藤詩織さん、レイプ訴訟で損害賠償を勝ち取る」

との見出しで伝え、さらに

「伊藤詩織さんは、TBSの元ワシントン支局チーフで安倍晋三首相にも近い山口敬之氏からその2年前にレイプされたと主張して、2017年に公の場に姿を現した。(中略)裁判所は書面による判決で「彼女は無意識で重度の飲酒状態にある間、避妊せずに性的行為を強いられた。原告がこれまでにフラッシュバックとパニック発作に見舞われていることを認めます」と説明した。

など、裁判の内容、それに対する当事者や国民の反応などについてこちらも詳細に記事にしており、関心の高さを伺わせます。

BBCニュース

これまでも伊藤詩織さんについて記事で取り上げ、また数ヶ月間の密着取材を通じて、日本の性暴力をめぐる刑事法制についてドキュメンタリー番組を製作してきた経緯もあるBBC。今回の裁判の結果も詳細に伝えています。

さすがに長く取材してきただけあって、伊藤さんが警察に相談に訪れた際に、警察署にあるジムに連れて行かれ、そこでマットレスに横たわるように言われたあと、等身大のマネキンを使いそれを動かしながら事情説明を求められたなど、日本のこうした犯罪の捜査に関する特殊性にも言及しています。

#MeToo発祥の地・アメリカメディアの反応は?

(その他の国に関しても情報を収集中です)

伊藤詩織さんの裁判の結果に海外のツイッターの反応は?

こうした問題に関心のある層からは、この裁判の結果にさまざまな反応が出ています。そのうちのいくつかをご紹介していきます。


英国の法律家で女性の人権問題で活動を続ける女性のコメント
「日本のジャーナリスト伊藤詩織さんは、著名な記者に無意識のうちにレイプされたあと、訴訟で損害賠償を勝ち取った。詩織のケースは男性優位の日本の裁判制度を大きく揺り動かす出来事だ。」


ドイツ・ベルリンの報道機関「Berliner Zeitung」のツイッター
「日本の#MeToo運動のリーダー的存在の伊藤詩織が法廷で勝利。元TV局記者の男に損害賠償の判決」


日本外国特派員協会のツイッター
「 元TBS記者のレイプ事件での民事裁判で勝訴した伊藤詩織さんは、我々の誰も被害者、傍観者、加害者であってはいけないと言う。そして彼女は被害者が語ることだけでなく、他の人々もその声が何かの役に立つことを知ってほしい、とも。」

 

(現在、内容を編集中です)

おわりに 日本での人権問題に世界が注目

女性に対する性暴力や性犯罪については、女性が声をあげることも多くなく、また特に政治、メディアの世界では男性優位の社会環境もあって、なかなか意識が高まっていないのが現状です。

こうした中、伊藤詩織さんが被害者として自ら問題提起をして、さまざまな活動をしていることは、泣き寝入りを強いられてきた多くの女性たちの力になったり、国民の意識を変化させていくきっかけにはなっているようです。

先進国の中でも女性進出やこうした女性の権利では遅れをとっていると言われる日本は、欧米とは異なる人権意識の特殊性もあって、海外からも注目されているところ。この裁判をきっかけに、どういった議論が進んでいくのか、見守っていく必要がありそうですね。