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ノーベル賞2019日程と各賞の日本人&世界の有名候補者を紹介!

報道で「今年のノーベル賞を発表!」と聞くと、「もう1年経ったのか!」「早っ!」と思いますよね。

ふだんは意識していないノーベル賞だけに、誰がもらうかは気になるけれど、賞が発表・授与される順番や日程があまりよくわかっていない、というのが多くの人の印象ではないでしょうか。

ということで『ノーベル賞2019日程と各賞の日本人&世界の有名候補者を紹介!』と題して、気になるノーベル賞の日程や候補者についてお伝えします。

2019年ノーベル賞各賞の発表日と時間はいつ?

ノーベル賞には「6つの部門」があります。毎年10月に発表され、12月10日に授与式が行われます。

ではまずこの「6つの部門」とそれぞれの発表日程を、順番にご紹介します。

すぐ候補者を見たい!という方はこちらへどうぞ

ノーベル生理学・医学賞

10月7日(月)日本時間18時30分頃発表

生理学や医学の分野で最も重要な発見をした人に与えられる賞です。

「生理」学とはふだん聞き慣れませんが、要するに同じ「生命」の研究でも、その生き物(主に人間ですが)がもつさまざまな器官の機能の研究が「生理学」。人間がかかる病気に関しての原因や治療・予防に関する研究を「医学」と呼びます。当然ふたつは密接な関係があります。

これまでの受賞者で日本人は、1987年受賞の利根川進さん、2012年の山中伸弥さん、2015年の大村智さん、2018年の本庶佑さんの4人です。

ノーベル物理学賞

10月8日(火)日本時間18時45分頃発表

その名の通り、物理学で重要な発見をした人に贈られます。

物理学とは、自然界に起こる現象を、引力や重力などの力関係(力学)で理解したり、物質をどんどん分解していって原子などの基本要素の作用として理解する原子論などが、これにあたります。具体的には、光、色彩、音、電気や磁気、熱、波動、宇宙系の研究はこれに入ります。

歴代の受賞者で日本人は、日本人で初めてノーベル賞を受賞した1949年の湯川秀樹さん、1965年の朝永振一郎さん、1973年の江崎玲於奈さん、2002年の小柴昌俊さん、2008年の南部陽一郎さん・小林誠さん・益川敏英さん、2014年の赤崎勇さん、天野浩さん、2015年の梶田隆章さんの10人がいます。

ノーベル化学賞

10月9日(水)日本時間18時45分頃発表

化学分野で重要な発見や改良を行った人に授与されます。

化学とは、物質の構造とか性質、その反応、変化などを研究する分野です。物理や医学・生理学などとも関わりを持つ分野でもあります。

この賞の受賞者では、1981年に福井謙一さん、2000年に白川英樹さん、2001年に野依良治さん、2002年の田中耕一さん、2008年の下村脩さん、2010年の根岸英一さん、鈴木章さんの7人になります。

ノーベル文学賞

10月10日(木)日本時間20時頃発表

文学の分野で、理念をもって創作し、最も傑出した作品を創りあげた人物に授与されるとされています。スウェーデン・アカデミーによって選考・授与されますが、2018年はこのアカデミーの不祥事によって、授与が行われなかったため、2019年に2年分が発表される予定です。

これまでの日本人での受賞者は、1968年の川端康成さん、1994年の大江健三郎さんの2人のみ。2017年は日本にルーツをもつカズオ・イシグロさん(英国)が受賞して話題になりました。

ノーベル平和賞

10月11日(金)日本時間18時頃発表

ノーベル賞の創設を遺言し、その資金提供をしたアルフレッド・ノーベルはスウェーデンの化学者ですが、隣国ノルウェーとの和解と平和を願って「平和賞」だけはスウェーデンではなく、ノルウェー政府が授与することになっています。

日本人では首相を務めた佐藤栄作さんが1974年に受賞しました。

ノーベル経済学賞

10月14日(月)日本時間18時45分頃発表

アルフレッド・ノーベルが創設を遺言した「ノーベル賞」ですが、その遺言の中に「経済学賞」は入っていませんでした。

このため正式には「ノーベル賞」ではなく「アルフレッド・ノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞」という長い名前がついています。1968年にスウェーデン銀行がノーベル財団に提唱して創設されました。

主に「経済学理論」の分野で重要な研究をした人物に与えられます。

日本人ではこれまで受賞者がいません。

2019年ノーベル賞各賞の候補者は誰?日本人候補者と話題の候補者を紹介!

ノーベル生理学・医学賞の日本人候補者

■森和俊(もりかずとし)京都大学大学院理学研究科教授 61歳

細胞の小胞体という器官が異常なタンパク質を分解・修復する仕組みを解明。糖尿病や心筋症などの病気とその治療法の開発につながるものと期待されている研究です。

■満屋裕明(みつやひろあき)国立国際医療研究センター研究所所長 69歳

1985年に抗エイズウィルス(HIV)の薬「AZT」を世界で初めて開発したことで知られます。その後も、HIV治療薬を開発して、この分野で大きな貢献をしています。

■中西重忠(なかにししげただ)京大名誉教授・大阪バイオサイエンス研究所所長 77歳

Gタンパク質共役受容体など、神経伝達の分子メカニズムの研究では世界的権威とされています。「記憶のもと」とされるタンパク質の構造を世界で初めて解明したことでも知られます。

■坂口志文(さかぐちしもん)大阪大学特任教授 68歳

過剰な免疫の反応を防ぐ「制御性T細胞」を発見し、免疫に関する病気への意義について解明したことで知られています。

■前田浩(まえだひろし)バイオダイナミックス研究所所長 80歳

がん治療での高分子薬剤の血管透過性・滞留性亢進(EPR)効果を発見して、抗がん剤治療に大きな貢献をしたとして注目されています。

ノーベル物理学賞の日本人候補者

■細野秀雄(ほそのひでお)東京工業大学フロンティア材料研究所教授 66歳

鉄系材料における高温超伝導を発見。セメントにおける電気伝導の金属状態の発見などもあり、特に超伝導物質の論文では世界で引用されていて、その数では世界一とも言われます。

■十倉好紀(とくらよしのり)理化学研究所創発物性研究センター長 65歳

電気・磁気といった複数の性質をもつ「マルチフェロイックス」の巨大電気磁気効果の発見、酸化物巨大磁気抵抗効果の発見などで業績を上げています。

■佐藤勝彦(さとうかつひこ)東京大学名誉教授 74歳

宇宙の誕生した直後、といえば「ビッグバン理論」が有名ですが、これの問題点を解決する理論として注目される「インフレーション宇宙論」の提唱者です。

ノーベル化学賞の日本人候補者

■水島公一(みずしまこういち)東芝エグゼクティブフェロー 78歳

スマホや自動車などで利用され、世界でその開発が注目されるリチウムイオン二次電池の正極材料を発見、開発しました。

■吉野彰(よしのあきら)旭化成名誉フェロー 71歳

このリチウム二次電池の原型を1983年に創出、さらにそれを発展・改良したLIBとよばれるリチウム二次電池の基本概念を確立しました。

吉野彰さんがノーベル化学賞受賞されました。おめでとうございます!

■西美緒(にしよしお)旧ソニー業務執行役員 78歳

同じくリチウム二次電池において、ハード・カーボンを負極活物質とする開発で、その実用化に大きな貢献を果たしました。

ノーベル文学賞の日本人候補者

■多和田葉子(たわだようこ)59歳

ドイツ在住の日本人小説家・詩人。1991年群像新人文学賞受賞、1993年『犬婿入り』で芥川賞受賞など受賞歴多数。2018年にドイツで権威あるクライスト賞を日本人で初めて受賞し注目を浴びました。

■村上春樹(むらかみはるき)70歳

ここ数年、毎年のように候補に取り沙汰されながら受賞を逃してきた村上春樹さん。今年も欧州のブックメーカーの予想で3番人気とされています。今年こそ、なるか。

世界のノーベル賞候補者

■グレタ・トゥンベリ スウェーデン環境活動家 16歳 (平和賞候補)

やはり注目はグレタさん。先日の国連での怒りの声明でも注目を浴びましたが、もともとは一人で地球温暖化対策を訴える「世界気候ストライキ」を広めてきた若き活動家。平和との関連性が薄いと指摘する声もありますが、もし受賞すれば最年少受賞となるそうです。

■ジェニファー・ダウドナ 米カリフォルニア大学バークリー校教授 55歳(生理学賞)

生物の遺伝子を改変するいわゆる「ゲノム編集」を普及させた「CRISPR-cas9」という技術を開発したダウドナ教授がノーベル生理学賞・医学賞の有力候補となっています。

おわりに

2019年のノーベル賞も日本人の候補が多く、発表が気になりますね。中でも、層の厚さを誇る科学系の研究者たち、そして文学賞は注目です。

女性の候補者が増えてきたのも特徴かもしれません。かつてはノーベル賞を2つ受賞したマリ・キュリー(キュリー夫人)などもいましたが、特に化学分野ではまだまだ少数派。これからノーベル賞級の活躍をする女性が数多く注目されてくる時代が来るのでしょう。

村上春樹さんはもう待ちくたびれてしまった感もありますが、まだまだブックメーカーの予想では上位にランキング。やはり世界各国のファンにこれだけ愛された日本人作家も少なく、そしてあの「村上ワールド」の特殊性は小説の概念を変えたともいえますし、ぜひ村上さん70歳の今年、受賞をしてほしいと願います。

では最後までご覧いただきありがとうございました!