2020年1月8日、英国のヘンリー王子が妻のメーガン妃とともに「高位王族」を引退すると発表しました。
英国がエリザベス2世がおさめる立憲君主国であることはよく知られていますが「高位王族」という聞き慣れないキーワードに「どういう意味?」「王族と何が違うの?」と話題になっています。
ここでは「英国ヘンリー王子が引退?高位王族って何?王位継承はどうなるの?」と題して、この高位王族が何かについて調べてみました。
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英国ヘンリー王子が引退?「高位王族」の意味は?
英国、正式には「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」そしてオーストラリアなどを含む「英連邦王国諸国」のトップに君臨する英国の王。現在は、エリザベス2世がその座についています。
そのエリザベス2世の息子であるチャールズ皇太子の次男、つまりエリザベス女王の孫にあたるのが今回注目の「Prince Henry またはPrince Harry =ヘンリー王子」です。
Prince Harry and Meghan Markle, announced today they would step back from their roles as senior members of the royal family and work to become “financially independent” https://t.co/9CvJ3gGCOu by @lisettevoytko pic.twitter.com/dTCFlkvWV9
— Forbes (@Forbes) January 8, 2020
「高位王族」の意味は?メンバーは誰?
「高位王族」は、英語では「Senior members of the Royal Family」と呼びますが、英国王室の中でも「国王が不在の場合にその王位の役割を担う王室のメンバー」とされています。言ってみれば国王の名による公務を比較的多く担う王室の人ということになります。
英国王室のオンライン広報を担う「Royal Central」によれば「高位王族」は、
- Her Majesty The Queen 英国女王エリザベス2世
- The Duke of Edinburgh エディンバラ公フィリップ(女王の配偶者)
- The Prince of Wales ウェールズ公チャールズ(皇太子)
- The Duchess of Cornwall コーンウォール公爵夫人(カミラ皇太子夫人)
- The Duke of Cambridge ケンブリッジ公ウィリアム王子
- The Duchess of Cambridge ケンブリッジ公爵夫人キャサリン
- The Duke of Sussex サセックス公ヘンリー王子
- The Duchess of Sussex サセックス公爵夫人メーガン
- The Duke of York ヨーク公アンドルー(エリザベス女王次男)
が「高位王族」とされるとしており、ヘンリー王子そしてメーガン妃もこの中に含まれています。ただし、この「高位王族」についてはっきりとした条文などの定義はないそうです。
今回ヘンリー王子は、この「高位王族」の地位から身を引き、経済的自立を目指して取り組むと発表しています。
英国ヘンリー王子 高位王族引退の理由は?
この「高位王族」を引退することになった理由について本人は語っていませんが、
数か月にわる熟考と内部協議の末、私たちは本年を、この機関における進歩的で新しい役割を切り開いていくための移行期に充てることを決めた (AFP=時事通信)
昨年からこの件に関して、夫妻を中心に話し合って決定に至ったとしています。
引き続き、理由について新しいニュースがあれば追記していきます。
英国ヘンリー王子引退で王位継承順はどうなるの?
ヘンリー王子が高位王族の地位を退くことになったことで、英国国王の王位継承順位、つまり誰が国王を引き継ぐことになるのか、についても変更が出てきそうです。
現在の王位継承順位は?
現在の王位継承順位は以下のようになっています。
<第1位>ウェールズ公チャールズ(皇太子)
<第2位>ケンブリッジ公ウィリアム王子
<第3位>ジョージ・オブ・ケンブリッジ王子(ウィリアム王子長男)
<第4位>シャーロット・オブ・ケンブリッジ王女(ウィリアム王子長女)
<第5位>ルイ・オブ・ケンブリッジ王子(ウィリアム王子次男)
<第6位>サセックス公ヘンリー王子
<第7位>アーチー・ハリソン・マウントバッテン=ウィンザー(ヘンリー王子長男)
ということで、長男のウィリアムに子供が多いので、ヘンリー王子は現在でも王位継承権の第6位にとどまることになります。ヘンリー王子はおそらく王位継承権も放棄すると思われるので、ヘンリー王子、息子のアーチー・ハリソンともにこの王位継承権から外れることになるのでしょう。