首都圏から近くてアクセスも便利な温泉街は案外多くあります。
ただ、温泉だけじゃなく、家族で行っても楽しめるとこは?
となると、ある程度しぼられます。
今回は、そういう候補地のなかから待望の箱根登山鉄道が復旧した『箱根』地区にスポットをあててみました。
しかし、箱根は名所や有名スポットがたくさんあり、温泉も箱根湯本だけじゃなく、強羅を含めて多数ありますよね。
そういう方々が、困っているのが移動手段です。
車がいいのか、バスなのか、それとも今回復旧した鉄道がいいのか?
運賃はいくら?
その疑問を解消できるように記事構成を組み立てましたので、是非ご覧になってください。
また、せっかくなので、今コラボ中のエヴァについても掲載してます。
それでは、まずは無事復旧した箱根登山鉄道から紹介していきます。
Contents
箱根登山鉄道とケーブルカー
箱根登山鉄道は、小田原駅から早雲山駅までの総称ですが、観光客の皆さんが主に利用するのは、『箱根湯本』からが起点になるかと思います。
※小田原から乗車した場合でも、箱根湯本で乗り換えが必要です。
箱根湯本駅〜強羅駅までを『箱根登山電車』で移動し、強羅からは『箱根登山ケーブルカー』に乗り換えて、さらに急勾配を登っていきます。
※箱根湯本〜強羅までの区間の急勾配は、車輪の力だけで登る坂としては日本一!です。
そこを途中、3回スイッチバックしながら、ゆっくりと登っていきます。
ちなみに急勾配をそのまま登ると、摩擦によって車輪の摩耗が激しいため、水を散布しながら登ります。
油の方が摩擦をもっと軽減できますが、その分、当然すべりやすくなってしまうため、水を使ってます。この水は『山の湧き水』を利用してます。
どのくらいの坂なのか?
3両編成の車両だと一番前の運転台と、一番後ろの車掌室との高低差が・・・
なんと3.6メートルにもなります。
箱根湯本から、急勾配の傾斜をゆっくりと登っていきます。ほとんどの線路が単線なため、左右に景色が迫り車窓風景も観光の一部となってます。
数少ない分岐点です。
一番前の車両がいいと思う鉄道ファンは多いですが、箱根鉄道は3回スイッチバックを行います。
つまり、一番後ろの車両が前になるときがある!ということです。
なので、もし箱根湯本で一番前でベストポジションを確保できなかったら、一番後ろを確保という手があります。
※観光客が多いと、皆さん「一番前から」埋まっていくので、最初から一番後ろに並ぶという裏技が有効です。
箱根鉄道は別名『あじさい電車』とも呼ばれていて、あじさいの咲く、6月中旬から7月中旬ごろまでの季節に乗ると、窓の両端に迫る、あじさいを観賞できます。
強羅についたら今度は「ケーブルカー」に乗り換え。
・乗車時間の目安は、箱根湯本~強羅までは、約40分。そして、強羅駅~早雲山駅までは、約10分なので乗り継ぎの時間も考慮し、ゆとりを持って時間配分をしてください。
箱根ロープウェイ
箱根ロープウェイは、早雲山駅〜桃源台駅を結んでいて、全長約4kmです。
これは、日本一長いロープウェイ路線になってます。
また、乗車人数も、2008年度に201万人を超えて、翌年のギネスのゴンドラ・リフト部門で世界一に認定されてます。
ちなみに、桃源台駅が『芦ノ湖』で、そこから『海賊船』が定番コース。
早雲山〜桃源台駅までは、そのまま乗車はできず、いったん『大涌谷』で乗り換えが必要です。
この大涌谷では、箱根山の火山活動の息吹を感じることができます。
そのため、大涌谷駅全体が「硫黄のにおい」で満たされていて、匂いに敏感だときついかもしれません。
しかし、それを跳ね除ける程の自然のエネルギーを感じる景色には圧倒されるはずです。
箱根ロープウェイの駆動方式の秘密
一列じゃなく、並列している2本のロープにつかまり動かしていくシステムです、 この2本の幅は『ゴンドラ』の幅よりも広くなってます。
こういうワイドゲージのものを『フニテル』といいます。
フニテルは構造上、風圧に対する高い安全性が得られるので『30m /s(秒速30メートル)の風速でも運行できます』とアナウンスで説明してます。
驚異的な性能ですね。
大涌谷までは、車でも行けます。
しかし、この大渋滞・・
私は箱根フリーチケットを利用したので、数度往復したのですが、いつ見てもぜんぜんこの状態のままでした・・
ストレスもなく、ロープウェイからの景色も楽しめますので特にご家族連れなら、「ロープウェイの活用」をお勧めします。
※実は私は神奈川県民なので、車で箱根へは行きましたが、宿泊先のホテルに停めたままで移動はすべて『箱根電車とロープウェイ』を活用しました。
ストレスフリー+景色も素晴らしく!すごくよかったです。
※途中気にせず「アルコール摂取も」できますよ・・・
早雲山駅話題のスイーツ『ニューベル』
綿菓子から食べるのか?
先にスムージーを飲むのか?
で迷いますが、先に綿菓子をある程度食べないと「鼻に』綿菓子が付きまくります。
※喉が乾いていたので、『ガッ』と先飲みをして失敗した経験者より・・
気を取り直して、先に進みます。
桃源台駅に着いたら、やはり海賊船に!ですが、その前に箱根電車〜ロープウェイのお得な運賃情報をまとめて紹介しておきます。
箱根鉄道〜ロープウェイお得な運賃とは?
箱根鉄道〜ロープウェイには、お得な運賃(チケット)が設定されてますが、利用する乗り物によって種類があり、内容も金額も違って来ますので、ここでまとめて紹介します。
1日乗車券 トコトコきっぷ
対象区間
小田原〜早雲山まで
内 容
箱根登山電車と登山ケーブルカー区間が1日何度でも乗り降りできます。
さらに、チケット提示で、約30の周辺観光施設が割引料金になります。
料 金
大人 1,570円 子供 790円
【参考運賃】
箱根湯本〜早雲山(片道)
大人 840円 子供 430円
※往復で完全に元がとれます!強羅周辺散策や温泉に行く場合
美術館など、ミュージアム巡りなら当然このチケットにしないと損です。
箱根フリーパス
1日乗車券『トコトコきっぷ』は、かなりお得ですが『ロープウェイ』は対象ではありません
ロープウェイまで含めた切符はこの、「箱根フリーパス」しか設定されてないです。
しかし、内容がちょっと複雑なので、まずは先にみてみましょう。
対象となる乗り物
・箱根登山電車
・箱根登山ケーブルカー
・箱根ロープウェイ
・箱根海賊船
・箱根登山バス(指定区間)
・小田急箱根高速バス(指定区間)
・東海バス(指定区間)
・観光施設めぐりバス(箱根登山バス)
対象区間
小田原〜桃源台
※新宿や新百合など小田急主要駅から購入できますが、観光目線として箱根湯本基準で紹介します。(小田原からと箱根湯本からは同じ料金です。)
桃源台〜御殿場(バス)
※御殿場プレミアムアウトレットへ行けます!
御殿場アウトレット参考記事
芦ノ湖の『海賊船周遊』
※続けて乗る場合でも一度下船しなければなりません
観光施設巡り(バス)
内 容
上記対象となる乗り物と区間が乗り放題!になります。
※小田原〜新宿間の区間はチケットがあっても、乗り降り1回のみです。
チケット提示で、約70の周辺観光施設が割引料金になります。
すごくお得ですが、最大の欠点は、1日乗車券がないということです。
最低2日からになり、3日チケットもあります。
料 金 小田原(箱根湯本)乗車の場合
2日券:大人 4,600円 子供 1,000円
3日券:大人 5,000円 子供 1,250円
結構な値段にみえますね。
では実際はどうなのかを検証してみましょう
ロープウェイを使うので箱根湯本〜桃源台(芦ノ湖)という設定でみてみます。
運賃検証(鉄道とロープウェイ)
箱根湯本〜早雲山(片道)
大人 840円 子供 430円
早雲山 〜桃源台(片道)
大人 1,480円 子供 740円
片道料金
計 大人 2,320円 子供 1,170円
往復料金
計 大人 4,640円 子供 2,340円
二日券との差+40円▲1,340円
大人でわずか40円高いだけで、子供はすでにかなりお得!です。
これには芦ノ湖からの海賊船料金は含まれておらず、しかも2日間乗り放題ということで勝負あった!ですね。
※別途「海賊船+ロープウェイ1日乗車券」というのもありますが、設定通り箱根湯本を起点として考えるため、今回は紹介いたしません
海賊船料金
片道料金 大人 1,050円 子供 520円
往復料金 大人 1,930円 子供 940円
※乗船した『元の船場』に戻るには往復料金が必要です。
これは1回のみの乗船料で、2回乗る場合はこの倍かかるということになります。
箱根フリーパスで海賊船に乗る場合は、何度でも乗れます!
※ただし、桃源台で一度下船しなければなりません
それでは海賊船について、紹介したいと思います。
芦ノ湖 箱根海賊船
海賊船は3種類あります。
ロワイヤルⅡ
18世紀フランス艦隊で、旗艦として活躍した第一級戦艦ロワイヤル・ルイがモデルです。
船内および外観の装飾や特徴的な回廊などが再現されています。
ビクトリー
18世紀イギリスで建造され、多数の歴史的な海戦で活躍した戦艦ビクトリーがモデルです。
船体の色や内装が再現されています。
クイーン芦ノ湖(QUEEN ASHINOKO)
装飾に非常にこっていて、外観のゴールドや内装・素材に多彩な色を使って作られてます。ゴージャスな雰囲気があふれていて、(おそらく)一番人気の海賊船です。
箱根フリーパスなら、何度でも乗船できますが、追加料金が必要な乗り方もあります。
それは『特別船室』に入る場合です。
特別船室
特別船室のスペースだけで、海賊船の半分を占める設計になっていて、内装も「豪華」で、「ゆったりくつろげる」エリアです。
特別船室特典
・乗船時には「優先」レーンに並んで、早く入れる。
・チケットは枚数制限があり、確実に座れる。(指定席ではありません)
・特別室エリアからしか行けないデッキに行ける。(海賊船の船首部分)
特別船室料金
片道料金 大人 500円 子供 250円
往復料金 大人 770円 子供 400円
※箱根フリーパスがあると大人100円 子供50円が割引になります。
箱根フリーパスなら、何度も乗り降りできますが、『特別船室』の追加料金を払い(往復チケット)3種類の海賊船のなかで、お気に入りのタイプに乗船して、ゆっくりと1時間かけて芦ノ湖を1周するのもありです。
私のお勧めの乗船方法は、桃源台から「特別船室」往復チケットを購入し、桃源台港〜箱根町港まで約25分『最初の海賊船』の特別船室航路を楽しんで、箱根町港で下船
次の乗船時間まで周辺散策をして、『2つ目の海賊船』に乗船、箱根町港〜元箱根港まで約10分と短い、特別船室航路を楽しんで、元箱根港で下船
次の乗船時間まで周辺散策
そして最後に『3つ目の海賊船』に乗船し、元箱根港〜桃源台港まで、約25分の特別船室航路を楽しむ・・
という方法です。
これだと、3タイプすべての海賊船の『特別船室』を堪能できて、各港での散策や観光にと大変お得なプランになります。(特別船室を利用しない場合は、乗り放題です。)
※必ず海賊船の乗船時間を確認してから実行してください。
もし、日帰りではなく2日間の日程なら、翌日は、お気に入りの海賊船にどっぷりと乗船したり、じっくり観たいスポットを散策してから、また海賊船に乗船して次の港で下船して観光もありだし、そのまま桃源台に戻って他の観光スポットや施設巡りをするのよし、温泉巡りをするのもよしなど、選択肢はたくさんあります。
というわけで結論としてはこうなります。
【ロープウェイを使わない観光】
1日乗車券トコトコきっぷを購入
【ロープウェイを使う観光】
箱根フリーパス2日券を購入
※日帰り・海賊船に乗船しない場合、1回でも途中下車するならこれ!
海賊船に乗船したり、2日観光なら「絶対に」これにしないと損!
海賊船船長室も載せておきます。
次は、代表的な観光地として、大涌谷の景色を紹介しておきますね。
大涌谷の景色
大涌谷の名物『黒たまご』は、約1時間温泉池に浸して茹でられます。
その時に、卵の殻(小さな気孔が空いているので)に鉄分が付着し、硫化水素と化学反応を起こして『硫化鉄』に変化するので『黒く』なってます。
黒たまごを1つ食べると7年寿命が伸びると言われてます。
黄身の旨味も増しているので、ゆで卵好きなら、いきなり35年寿命が伸びますね。(5個セットなので)
最後に、箱根コラボを実施中のエヴァの写真を掲載します。
エヴァのある風景
エヴァンゲリオンで「第3新東京市」(芦ノ湖北岸)として(第2は長野県)、設定されていた関係で、箱根とエヴァンゲリオンは深い関係にあります。
いままでも度々、コラボが実施されていたり、アニメの中でも箱根の風景が出て来たりしてました。
今回箱根に行った時は残念ながら、等身大の各キャラクター像は展示終了してましたので、現存しているもののみの掲載です。
トイレにまでネルフロゴが・・
えゔぁ屋店頭
強羅でレア自販機発見
箱根の旅に、参考になりそうな情報だったでしょうか?
箱根湯本だけでなく、強羅や塔之沢・宮ノ下などなど、温泉巡りをするなら絶対!
『1日乗車券トコトコきっぷ』
大涌谷や芦ノ湖まで行くのなら、日帰りでも!
『箱根フリーパス2日券』
自由に乗り降りできるというだけで、気軽に旅ができます。
是非、ご活用ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。