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フランス・パリの熱波どれくらいヤバイ?気温が史上最高記録を更新!

フランスは今年、熱波、酷暑の影響が深刻になっています。

6月下旬にアフリカからの暖気流がフランスに北上して酷暑を記録。その後、7月22日頃から今年二度目の熱波がやってきて、7月25日(木)にはとうとうパリの最高気温が、1947年に記録した40.6℃をあっさりと更新。16時32分に42.6℃の歴史的な史上最高気温を記録しました。

パリだけではなく、そこから北西部に広がるノルマンディー地方など、20の県で「alerte rouge 赤警報」と呼ばれる最大限の警報が発令されて、各地で史上最高気温が続出しています。

パリの夏の平均最高気温はもっとも高い7月で25℃くらい。数字だけみても42℃がどれほど異常かおわかりかと思いますが、実はそれ以上に「ヤバイ」現実がパリにはあるのです。

今回は『フランス・パリの熱波どれくらいヤバイ?気温が史上最高記録を更新!』と題して、どれほどこの熱波が恐ろしいことかについてお伝えしたいと思います。

フランス・パリの熱波|恐ろしい「家」の現実。

epicantus / Pixabay

 

パリの住宅には、ほとんど冷房がない!

さきほどお伝えしたように、パリの夏の平均最高気温は7月で25℃くらい。ピーカンに晴れていても、気温は27℃くらいだったり(もちろん直射日光のもとではもっと暑いです)で、ふだんは夏でも30℃を超えることはめったにありません

そして、夏の最低気温の平均は14℃くらいだったりするので(最近は平年を上まわることが多いと思いますが)、実はフランスの家庭には、ほとんど冷房がありません!

最近は異常気象の影響といわれる気温の高い夏が多いのですが、それでも気温が30℃を超える日は日本に比べればずっと少ないので、エアコンを持つ意味があまり感じられないのです。

そんな中での40℃超えを想像してみてください。

しかもパリのほとんどの住居形態であるアパルトマンは石造りであることが多く、昼間の太陽で温められた外壁は、しっかりと熱を溜め込んでくれます。こうなると気象庁が発表する平地の気温よりもずーっと高い気温が部屋を包み込むことになります。

そして何度も言いますが、冷房がないのです。

エアコンの文化がないので、エアコン設置に必要なダクトの穴もありません。古い石造りの壁では簡単に穴も開けられません

最近は熱波の襲う夏が増えてきたので据え置きタイプのエアコンがようやく普及しはじめました。統計はありませんが、実感レベルではエアコン購入率は10%くらいでしょうか。そのほかの家庭では、ふぅふぅ言いながらなんとかしのいでいる、というのが現実です。

フランス・パリの熱波|恐ろしい「公共交通機関」の現実。

cocoparisienne / Pixabay

 

家の中が暑いので、人々は公園に行って水辺に涼んだり、水浴びをしたり、図書館や映画館など冷房の効いたところに行って涼をとります。

しかし、そこまで行くのが大変・・・・。

なにしろ、パリのメトロ、路線バスにも冷房がほとんどありません。ようやく最近は路線によって少しずつ冷房化された車両が入り始めましたが、まだまだ少数派。多くのメトロの路線ではなんと今後も「冷房化できない」とパリ交通公団は公言しています。

車両を新しくするのに費用がかかるという理由もあるのですが、地下鉄の路線自体が冷房化を前提にしていないので、構造上トンネルの排熱ができない、というのです。

というわけで、メトロでは人々は窓を開けてなんとかやり過ごしています。古い車両の中には送風機さえついていないものもあります。日によっては猛烈な暑さの中、乗客は汗をたらたら流しながら目的地へと向かうのです。

フランス・パリの熱波|「乾燥してるからラク」の嘘。

日本と違って、フランスの夏はとっても乾燥しています。どのくらい乾燥しているかというと、真夏の昼間はだいたい湿度が20%くらいです。

これはだいたい砂漠の平均湿度と同じくらい。

Falkenpost / Pixabay

 

日本の夏は湿度が「蒸し暑さ」の原因でこれがツライので、つい乾燥していれば暑さもそれほど苦しくないのでは?と思いがちです。確かに夏、気温が25℃くらいであれば、この乾燥した状態は非常に気持ちのいいものです。

しかし30℃を超えてくると話は別です。人にもよると思いますが、日本の夏のサウナのような湿度は、実は人の発汗をうながしてくれるのです。フランスにはこれがありません。30℃を超えて、身体がどんどん熱を帯びていくのに汗が出ない!!これほどツライことも実はありません。

逃げ場があまりない。それがパリの酷暑をよりつらくしているのです。

おわりに 2024年のパリ五輪は大丈夫?

pasja1000 / Pixabay

 

いかがでしたでしょうか。熱波に襲われるフランス・パリですが、気温もさることながら、冷房の普及が進んでいないことが状況をより深刻にしているというお話でした。

6月下旬に現れた2019年の最初の熱波では、この熱波が原因とみられる死者がフランス全体で約580人にも達したといわれています。

日本でも厳しい猛暑がありますが、家庭で上手に冷房を使ったり、外でも電車やバスやレストラン、ショップではかならず冷房が効いているので、なんとかしのげます。パリでは外での暑さというより、駅や電車が猛烈に暑いことで余計に身体にこたえるという感じがあります。

2024年にはオリンピックが開催されるパリ。もしかしたら2020年の東京よりも厳しい夏が選手や観客たちを待っているのかもしれません。早急な熱波・猛暑対策が望まれます。

では最後までご覧いただきありがとうございました!