「Ralph’s ラルフス」というワードでピンと来た方、そう、あのファッションブランド「ラルフ・ローレン」が経営するレストランの登場です。
場所はパリの人気エリア、サンジェルマン・デ・プレ地区。カフェ、ドゥ・マゴやカフェ・ド・フロールなどがある交差点の近くに、ラルフ・ローレンのパリ旗艦ショップがありますが、そのすぐ脇にある通路から奥へ入っていくとレストラン&カフェ「Ralph’s」があります。
photo by Takeshi
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パリの真ん中で、憧れの中庭テラスのランチ
目の前を走るサンジェルマン大通りの喧噪が嘘のような静かな中庭のテーブルスペースは緑があふれ、そしてその奥にある建物の中に入れば、クラシックなインテリア。立地的にも、ブランド感的にも、まったく穴場ではありません。おまけに雰囲気は、まるで南仏ニースかモナコにある避暑地のレストランのよう。春から夏にかけての晴れた週末なら、中庭にも気持ちのいい光が差し込み、雑誌で見るような「憧れのパリ!」のできあがりです。
こんな場所ですから、日にもよりますがランチタイムはそこそこの混み具合のようです。2010年にオープンした直後ほどの混雑ぶりではないと思いますが、予約はしておいたほうがいいかもしれません。
米国NY生まれのブランド、ラルフ・ローレン。ランチメニューもアメリカ流です。メインはバーガー、ステーキを中心に、ロブスターや魚のロースト、チキンなど。料理はまぁ正直普通ですが、ついてくるバターはかっこいいです。当然ですが、写真のバターと調味料はテーブルごとの使い切り。特にフランスが誇るバターはぜひたっぷりと味わってほしいものです。
photo by Takeshi
ランチよりカフェタイムに訪れるのがGood
しかし実は、おすすめなのはランチではありません。なぜなら味が普通な割に値段はバーガーでも30€越え。ステーキなど頼もうものなら50€を超えてしまう庶民には驚きの価格。場所や雰囲気を考えれば相場なのかもしれませんが、それでも「おすすめ」「穴場」と呼ぶにはほど遠い存在です。
ここ「Ralph’s」でパリの贅沢な雰囲気を楽しむなら、ぜひランチあとのカフェタイムを試してみてください。最近はその値段のせいもあってか、レストラン自体の評価がちょっと下がり気味。しかしそのぶん、人出も落ち着いているのがいいところ。しかも昼間は中庭のテラス席が人気なので、建物の中を選ぶと意外なほど静かなのも魅力です。
photo by Takeshi
ディナータイムになると今度は中のテーブルが人気になるので、狙い目は14:00からお昼の閉店になる17:00までのあいだ。この時間に行って、アメリカンタイプのたっぷりのデザートとカフェを楽しむ。しかもソファタイプの席でゆっくりする。これが贅沢。デザートであれば、値段はだいたい14€くらい。日本円で1750円くらいですからそれでもかなりのものですが、この空間を味わい、そして優雅な時間を過ごすことを考えれば、高くはありません。
photo by Takeshi
パリのエスプリ、世界の優雅にふれる。
ただカフェやデザートを楽しむだけではなく、ぜひ店のインテリアや行き交う人の姿も見てほしいポイントのひとつ。この静かな時間を好む一流の人々、もしかしたら俳優や女優、ファッション系、アート系の人々がいるかもしれません。国籍も話す言葉もいろいろ。彼らと同じ時間を共有するだけで、背筋が伸びる感じ。時にはそんなひとときも大切にしたいものです。
すぐ近くにはカフェ・ド・フロールやカフェ・ドゥ・マゴなど、世界に名だたる超有名カフェもありますが、これらの店の歴史やここを行き交った文化人たちに興味があるのでなければ個人的には正直「すごくおすすめ」という感じではありません(超個人的見解)。
知られた人気店を、あえて時間をずらして違ったスタイルで過ごす。これもまたパリの「穴場」的な楽しみかたといえそうです。
<Information>
Ralph’s ラルフス
173 Boulevard Saint-Germain, 75006 Paris
営業時間 12:00〜17:00 / 19:00〜23:00
公式ウェブサイト