パリはいわずと知れたお菓子の都。
最初はエジプトに生まれたパンづくりの技術がギリシャに伝わり、小麦粉に卵や蜂蜜を入れて、多様なパンやお菓子が作られるようになって広がったヨーロッパのお菓子づくり。
現代におけるお菓子の原型は、フランスのブルボン王朝の時代といわれています。
発展させたのはご存じ太陽王・ルイ14世。
パイなどの新しいお菓子が次々に作られ、フランス菓子の発祥が生まれていきました。
photo by Takeshi
そして、フランス人はイタリア人と同じように根っからの食いしん坊。
ヨーロッパのさまざまなスタイルを採り入れながらお菓子を洗練させていきます。
いまではフランス語で「お菓子職人」を表す
「pâtissier パティシエ」、
あるいは「お菓子屋さん・ケーキ屋さん」を表す
「pâtisserie パティスリー」
の言葉は全世界的に使われるほど「お菓子といえばフランス」の地位を獲得しました。
というわけで、パリの中にはパティスリーの名店がたくさん。
多くはパリの中心地、たとえばサン=ジェルマン・デ・プレ地区、マドレーヌ地区などに、世界的にも知られたパティスリーがあります。
隠れた名店を求めてパリの20区へ。
しかし、誰でも知っているわけではない「名店」をご紹介するのがこのブログ。
今回は、パリの端っこ、20区にあるパティスリー「ブノワ・カステル」!
メトロ11号線に乗って「Jourdan ジュルダン」という駅へ。
ここ庶民の街に降りると、もはやモードやアートに彩られた「花の都・パリ」の雰囲気はありません。
そしてさらにずんずん歩いて、普通の住宅地を進んでいくと、公園の横に佇む「ブノワ・カステル」の店が現れます。
photo by Takeshi
地味な街でも、ここだけは洗練されたパティスリーのエスプリが待っています。
photo by Takeshi
たっぷりクリームのつまった
絶品シュークリームを召し上がれ!
ここはフランスにはよくあるブーランジュリー(パン屋)とパティスリーが一緒になったお店。美味しそうなパンやお菓子がずらりと並んでいます。
しかし、目移りさせないでまず試してみたいのが、下の写真の手前においたシュークリーム!
photo by Takeshi
Chou Vanille シュー・バニーユ
と書かれたバニラカスタードクリームの入ったシュークリームです。
見た目は普通に美味しそうなシュークリームの顔ですが、さくっとした皮の食感を楽しみながら口に入れると、たっぷりのクリームがじわり!
その中身もお見せしたいので、半分に切ってみました。
photo by Takeshi
甘すぎず、洗練され、バニラの香りもしつこくなく、小さいけれどしっかり食べごたえのある量。食べたあとに「おかわり!」と叫びたくなる美味しさです。
注意したいのが、このシュークリームにはバニラの他にチョコレートシュークリームもあって、チョコが載っているぶん、見た目の興味をそそりますが、のせられてはダメ。バニラのほうが断然上です。(注意:味の感じ方には個人差があります。)
ここはタルト・タタン(りんごのタルト)やシトロンケーキ、サンドイッチも美味。
パリの庶民の街も探検したい!という好奇心たっぷりのツーリストの方におすすめです。
<Information>
Benoît Castel ブノワ・カステル
http://benoitcastel.com/
150 Rue de Ménilmontant, 75020 Paris
メトロ:11号線「Jourdain」駅から徒歩