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コロナ感染数に振り回されては駄目な理由とは?

日々感染者数が報道されてますよね。

その結果に対し、○日連続〇〇人超え!とか、下回ったとかいうひとことが必ずついてきます。

時には、注意喚起したいのか煽っているのか、わからないくらい一喜一憂的に文言が変化します。

それは正しいことなのかな?

と疑問に感じましたので、取り上げてみました。

誤解なきように、最初に重要点を述べておきます。

コロナを決して軽視しているのでも、感染数の報道をけなしているのではありません。

周りを見渡したり、聞こえてくる声・動き・対応が、日々報道されている「感染者数」をそのまま受け取り、振り回されてしまっている方々が多いので、取り上げました。

その真意は、記事を読んでいただければわかりますので、ご理解のほどを・・

それでは、早速本質に触れていきたいと思います。

Contents

コロナ感染者集計方法は?途中で変わった?

コロナ感染症数の集計方法は途中で変更されてます。

今年の5月9日から国独自の集計ではなく、都道府県が集計・公表している人数を積み上げる方法に変わりました。

それにより、5月8日までのものと、それ以降では、大幅に数値が変動することになりました。
※一例では、退院者数が、8日正午時点で、5,889人だったのに、9日に日付が変わった途端、8,110人に急増しました。

それだけなく、そもそもが、集計方法が全国で統一されてません。

これは統計的にいうと非常によくない!ということになります。

たとえば5月8日までは、厚生労働省発表では、「入院治療を要する人数」を発表してましたが、都道府県によっては「不明」となっているところが多く、これでは統計的に意味をなしません。

こういう問題もあり、5月10日以降の発表からは、『現在感染者数』を示す値は、厚生労働省が発表する「累計感染者数」から「退院者数」と「死亡者数」を引いた人数に変更されてます。 

しかし、都道府県によっては『人数』でなく『件数』で集計しているところがあります。
そうなると2回検査すれば『2』と倍の数で集計されることになり、『過大』な人数となります。
『人数ベース』だと何回検査しても『同一人物なら』として集計されます。
※なんでこういうことくらい統一できないんでしょうか・・・

集計方法は、なんとFAX?

ビックリしたのは、集計をFAX!?で行っている自治体があるという事実です。

色々問題や課題は指摘されてますが、実際には、【HER-SYS(ハーシス)】という、コロナウイルス感染者の情報を共有できるようになるシステムがありますが、全国すべての自治体が活用するまでかなり時間がかかってます。

7月半ば時点では、保健所が設置されている155自治体のなかで、33自治体が利用を始めてなかったのです。
最大数の東京内でも(理由はありますが)一部の区で最後までFAXで共有していたくらいです。

そういった導入の遅れの要因となる問題の一つとして、指摘されていたのが、HER-SYSの入力項目の多さです。

HER-SYSは、入力項目が120ほどもあり、FAXの所定用紙の場合は、約20くらいなので、6分の1です。逆に言えば、HER-SYSでは6倍記載事項が増えるわけです。

それ以外に情報保護の観点なども議論されました。

その辺りの問題もあり、厚労省は『優先入力項目』を、4分の1の約30くらいにまで減らしたり、その他システム強化をはかり、やっと全国導入の目処が出てきました。

「ハンコの件」にしてもそうですが、あれだけ『デジタル』と言ってるわけですから、この問題については、ハンコよりも最優先で取り組んでいただきたいです。

そうすれば、早く・正確な集計ができ、コロナに関するデータ蓄積と分析がやりやすくなるからです。
※ただ、集計定義の統一をしないと不正確になってしまうのでこちらも「強く」指示すべきです。(次項が一例)

『重傷者の定義』は?

そもそも、一番感染者の多い東京都がコロナ感染による重傷者の定義が国とは違う。』ということはご存知だったでしょうか?

これもまたビックリしますが事実です。

【コロナ感染重傷者基準】

国(厚労省)の基準

1.ICU(集中治療室)で治療

2.人工呼吸器を使用

3.ECMO(体外式膜型人工肺)を使用

1〜3のいずれかに当てはまる場合を重症と定義

東京都の基準

1.人工呼吸器を使用

2.ECMO(体外式膜型人工肺)を使用

厚労省では、重症と定義づけしている『ICU(集中治療室)で治療』をそのままカウントせず、集中治療室の患者の中で人工呼吸器もしくはECMOを使用していない患者を重症者の集計から除外してます。
つまり、ICUで治療しているだけの場合は除外ということです。

なんなんですかね?これは!

こういうものすごく重要なことに、変な意地や政治的意図はないと信じたいですが、なんで話し合いして統一できないんでしょうか?

母数が少ないならまだしも、全国で一番多いわけで、これだけで統計的に意味をなさなくなってしまいます。(統計の信頼性が落ちる)

というわけで

これらのことを理解・認識すれば、毎日公表されている「コロナ感染者数」に関する数値に対して、振り回される必要はない!というか、「振り回されてはダメ」、と主張したいという気持ちは、ご理解いただけたでしょうか?

集計方法が変わる以前に、PCR検査も最初のころは、かなり疑わしい場合じゃないと検査してもらえないという問題があったことも思い出してください。

今でこそ『無症状感染者』が判明してますが、当時は当然それはまったく把握されてません。

つまり数に入ってないわけです。

だからこそ我々が取るべき行動は、感染症防御の基礎基本である、マスク着用・手洗い・うがいの徹底に加え、コロナ対策として、人混みで大声で喋らないソーシャルディスタンスを守る、ということを確実に行うということになります。

感染者数などの数値は、無視しては駄目ですが、あくまで参考値として捉え、各自それぞれが自覚と責任感を持ち、防御に徹するということが重要かつ必要になって来ます。

これから厳しい寒さになる冬が待ち構えてます。

防御法を徹底し、コロナ封じ込めに動きましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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SG
多様性の現在、幅広い趣味嗜好のどこかにマッチするべく、役に立つことや知見をひろげることに少しでも貢献できる記事を目指し情報発信してます。 今後ともよろしくお願い致します!