今はコロナによる自粛行動のため、とくに接客業界は相当厳しい状況になってます。
テレワークと同じで、これを機に一気にネット化へシフトという潮流もでてきてますね。
購入する側である、顧客側からの視点でも、24時間好きな時に買えるし、煩わしい接客を受けなくていい!という意見も多く聞きます。
実際に、リアル店舗の嫌なところTOP3に、必ず入っているのが・・・
・「売りたい商品を売りつけてくる!」
・(じっくり商品をみたいのに)「ずっとついてこられて鬱陶しい!」
・「待ち時間!」
これのどれか、もしくはすべてが、実店舗の嫌なところという点で共感を持つ人が多いはずです。
それではこの流れのまま、販売接客の現場は、加速度的にネット化が進み、Eコマースばかりになり、接客業は斜陽産業になっていくのでしょうか?
私はそうなるとは思ってないです。
「お・も・て・な・し」という言葉がスポットを浴びたとおり、特に日本人は人と人の繋がりや会話を身近に感じたり、楽しむという風土が強く根付いているし、求めている人間は多数いるからです。
またネット普及によって寝ながらにして、社会・世界情勢や知りたい情報を手に入れることはできる様になりましたが、これは(現時点では)2つの欠点というか注意点があります。それは、『情報の偏り』と『偽情報の真偽判断レベルを相当問われる』という点です。
ネットでの情報は自分好みだけに絞られます。自分では気づかないニーズや欲しい商品を見逃す可能性があります。また、情報そのものがフェイクだった場合は、あくまで自己責任で大損します。
これを、販売接客の現場に当てはめてみると、『自分たちが儲かる商品を』強引に販売してくる店舗や企業はどんどん廃れ、顧客のニーズを汲み取り最適な商品を『正しい』情報をあわせ提供するところは、廃れることはなくどんどん発展していく!という淘汰が始まるということで、消費者にとっては大歓迎だとも言えます。
これは、正当な販売活動をしている企業や店舗にとってはも、むしろチャンス!!です。
大企業が資金力と看板によって、いい立地や有名施設の中に出店し、自分たちの儲けを優先に考え、強い指導や指示をしている・・というとこもあります。
そういったところでも、言いなりになり顧客意向を無視し強引に販売するとこもあれば、良心を持ち、(そうは言っても雇われているので・・)できる範囲で顧客の求めるものを提案し売っているとこもあります。
それは顧客が一番よくわかるので、地域で支持され伸びる店舗と、立地や市場がいいのにどんどん顧客がそっぽをむき、顧客流出してしまっている店舗と明確に分かれます。
今後の厳しい時代に生き残るのはどっちでしょうか?
答えは明確ですよね。
つまり、現場の活動方針と接客対応力が問われる時代が来るということです。
そして、それを分けるのは『顧客心理』をどれだけ理解・認識しているか?
その知識を現場スキルに活かすことができるのか?です。
何故そういうふうに言い切れるのか?
それは、私自身が、全国にチェーン展開している某大手販売会社のスーパーバイザーとして、販売モデル・店舗構造・制服・・と核となっているものをつくりあげ、その後営業部長として、約1800名規模の組織運営を行い実績を上げ続けて来たからです。
そして、役職を退き、会社を退職した今でも、販売モデルを筆頭に、当時の私の方針、施策を超えるものはなく、いまだ使われ続けています。
その作り上げたもののなかで、重要ポイントとしてとくに注力し指導してきたのが、前述の『顧客心理』を読むことと、そういった心理学を接客の現場に活かすという2点です。
ということで、お役立ち情報として、この記事に興味を持っていただいた皆さんだけにエッセンスを伝えます!
※著作権は私にあります。販売活動の壁にぶつかり悩んだすえ、この記事にたどりついて、内容を読んで個人活用するのは全然OK!です。どんどん活用してください!
しかし、組織や会社で内容を無断転用するのは止めてください。活用したい場合は、事前に私宛に連絡をしてください。
※細かい個別指導相談もお受けする場合があります。
Contents
接客時の距離と位置について
業種によって違いはありますが、接客時における販売者と顧客の適切な距離がわかってないとダメです。
それについては『パーソナルゾーン(スペース)』の理解が必要です。
※こちらを参照
ひとことで言うと、『近づかれたら嫌!な距離』のことです。
それはその方々やその日の気分によってもちろん変わりますが、遠すぎると会話も弾まず、販売活動もできません。
近づかれると嫌な、ぎりぎりの見極めを行い、程よい近さで会話できると、信頼感が増し販売活動がやりやすくなります。
いわゆる「カリスマ店員」の方々は、これを直感的にわかっているか、もしくは経験上からスキルを取得して、実に見事に適切な距離に近づいて接客してます。
それでは、適切な距離はどうやって見極めればいいのでしょうか?
簡単なチェック方法です。
・接客時の会話距離で最初は、腕をいっぱいに伸ばした距離くらいから始め、会話のタイミングを利用して、少し(20〜30cm)近づく、そうすると「肘から先」までの距離くらいに近づいているはずです。
経験上も、その後の指導での現場結果からもこの辺りが適切距離です。
※これ以上は近づき過ぎです。
もし、少し近づいたタイミングで、「相手のパーソナルゾーンに入り過ぎた場合は」、顧客側の方から、じわじわと距離を開け最初の位置、もしくはその中間距離でストップするはずです。それの顧客の場合は、それが(その時の)適切距離ということになります!
それでは「位置」は、どうでしょうか?
たとえば、真正面・真横・ななめ前に見知らぬ人が立っている場合を想像してください。
一番「嫌」と感じるのは?
ほとんどの人が、真正面を選ぶはずです。
特に日本人はシャイなので、真正面で顔をじっとみられると、緊張してしまったり、嫌な気持ちになる人が多いです。
しかし斜め横であれば、まだ圧迫感がないので、それほど気にはならないはずです。
まず最初のポジションとして、対面方式接客の場合は「斜め前」に陣取るというのがセオリーにはなります。
デイスプレイなどがある店舗での、接客販売活動の場合は、ディスプレイを三角形の頂点として、横に並び(先程の距離)会話を続ければ、販売しやすくなります。
テーブルに座って対応するスタイルの場合は、真正面に座らず斜め前に座ってください。
会話しやすくなるはずです。
まずはこういう距離と位置関係を理解した上での位置決めを、今努めている店舗でシュミレートし、実際のロープレの場面で動いてみることが重要です。
特に新規顧客の場合は、このベストポジショニングを、スムーズにさりげなくとれるか、とれないかで大きく業績に影響します!
ポジショニングもとれず、一生懸命に「販売トーク」を念仏の様に唱えても、興醒めされるだけで、商品が売れないどころか、「二度と来るか!」と心の中で罵倒されていることに早く気づくべきです。
顧客心理はどう読むのか?
相手がしらけているのに、懸命にマシンガントークをしても、まったくの無駄!で、へたすると「いい加減にしろ!!」とキレられる可能性すらあります。
かといって、右から左で自販機販売するなら、それこそネットの方がいいですよね。
リアル店舗の強み!を活かし、顧客支持を受け成長していくのか、そっぽを向かれ淘汰されれいくのかの分かれ道は、「顧客心理を読めるかどうか」で決まります。
それではその顧客心理を読むために必要なチェック項目を教えます。
※片方を覚えれば、もう片方はその真反対な反応なのでわかりやすいです。
拒否行動・仕草
・目の輝きが無くなる。(興味がないと『縮瞳』する!)
・会話が続かない。(頷きがない 問いかけ反応が悪い)
・笑顔をまったくみせない。
・目を合わせない。(アイコンタクトできない)
・(商品など)販売員が指し示したものや資料を見ない。
・腕を組む斜め下をみる。(商品や販売員の顔をみない)/びんぼうゆすりをする。
賛同行動・仕草
・目が輝きだす。(興味があると「散瞳」する!)
・会話がどんどん弾む。(顧客側から質問もでたりする)
・笑顔が多い。
・アイコンタクトがしっかりとおこなわれる。
・販売の示した資料や商品に『すぐに』目を向ける。
上記項目に「笑顔」がありますが、これは接客販売において最重要ポイントである!と言い切ってもいいです。
信頼・信用のない人間に笑顔を見せますか?
見せませんよね。
実際私も現役時代(現場指導の時もそうでしたが)、「なんとか笑わせよう!」と相手の興味のありそうな話題を会話中から見つけ出したり、クスッとする様な話を入れるのを心掛けてました。
そこで笑顔や、笑いをとることができれば、一気に心の壁が消失します。
接客というか対人関係の基礎・基本です。
リアル店舗そして、企業としての強みになるのは、顧客の気づかないニーズを感じ取ることができて、そのニーズに最適な商品を提案できるかどうかです。
・来店時の商品希望を聞く
・その商品を決めた理由(使用用途や目的など)を聞き取る
・最適商品ならそのまま販売
・聞き取った時に、もっといい商品があれば「紹介してみる」
ここ!で上記項目にあてはめ、押すのか、押さないのかを判断(初回)
その後、会話中も随時反応をみて、拒否行動が出てきたらストップ!!
それがコツです。
ダメな営業マンや販売員は顧客を説得します。
それではCSが最低化します。
そうではなく、『納得』してもらう!これです。
そう、説得でなく納得!!これが必須です。
以上を頭に入れ、実践の場で活用しスキルを磨いてください。
最後に
今回伝えたのは、基礎・基本項目ですが、すごく有益な情報です。
実際は、これを各自のスキル・店舗・市場・顧客属性により、応用・個別指導していけば必ず『大幅に』売上を伸ばせます。
まず知識としてしっかりと頭に叩き込み、実戦を想定しロープレを行う(相手がいない場合でも『脳内イメージ』でしっかりシュミレートする!!)
これを徹底し行動していけば、個人差はありますが、必ずスキルアップしていきます。
是非やってみてください!